超安価かつ高品質なRoland TB-303クローンとして話題になり、一時は品薄になっていたBEHRINGER TD-3。
20年末に新色のスケルトンカラーが発売されたので、これを期に導入してみました。
目次
音の感想
こちらの動画では本家Roland TB-303と比較していますが、相当上手く再現できています。
音の太さも遜色ないですし、本家と同じような感覚で使えているのがわかりますね!
粗探しをするなら、CUTOFF/RESONANCEの挙動が若干違うかもしれませんが、どちらが良い悪いというよりは、もう個性の領域でしょう。
また、TB-303の定番MODだったディストーション(BOSS DS-1モチーフ?)を標準搭載していますが、これもなかなかビキビキとして使える音です。
サブベースがズシンと鳴るタイプのシンセではなく、オクターブが上下にすごく広いとかでもないので、やはりアシッドな音色(ギュルギュルしたベース、味わい深いリード等)が得意と言えるでしょう。
アシッドハウスまで遡ると30年以上の歴史がありますが、この音色自体は4つ打ち以外にも様々な音楽で使われ続けています。
音の太さ、立体感、距離感はアナログシンセ特有の気持ちよさ。
普段はソフトシンセで303サウンドを打ち込んでいるベッドルームプロデューサーの方も、この機会にハードを導入してみてはいかがでしょうか。
あなたもCUTOFF/RESONANCEをいじりまわす魅力にとりつかれましょう!
操作と制御等
ディストーションが追加された以外は、ノブやスイッチ等のコントロール系統は本家TB-303とほぼ一緒です。
FILTER INやSYNC INといった追加要素、CVやGATEはフロントパネルに移動しています。
例のちょっと難解なシーケンサも再現されていますが…が、これをいじることはあまりないかもしれません。
というのも、本家と違ってTD-3はMIDIに対応していますし、USBでPCと接続して制御することもできます。
シーケンサで使うとしたら「ランダム機能」でしょうか。
たまに面白いフレーズが出てくるので、制作に刺激がほしいときには良いでしょう。
とはいえ、80年代当時の人々と同じ操作感を体験できるのもまた味があって面白いですね。
0.8kgと軽いので、気軽に持ち運びできるのも利点です。
ただし、電池駆動せずにアダプタのみなので、その点にはご注意を。
10種類のカラーバリエーション
このTD-3には10種のカラーバリエーションがあります。
96年生まれの筆者は、20年末に発売されたばかりのスケルトンシリーズ(上画像)にグっときました!
同世代の皆さんならわかると思うのですが、当時はiMacやゲームボーイ等々、あらゆるものでスケルトンカラーが流行っていて、ずいぶん憧れたものです。
定番のシルバー、Behringerロゴがスマイルマークになっているイエローも良いですが、筆者のイチオシはやはりスケルトンですね。
まとめ
本家のTB-303が(壊れていても)ウン十万円で取引される現状、1万円代で購入できるTD-3は大変ありがたい存在になっています。
音の再現度が高く、楽器としての性能は全く遜色ないですし、現代的な制御も可能です。
他にもクローンモデルはたくさん出ていますが、入手困難だったり、自分で組み立てなきゃいけなかったり、値段が高かったり、そもそもアナログじゃなかったり…。
303によほどの思い入れがある場合をのぞけば、「今」買うならTD-3はとてもおすすめです。