DTMの始め方が知りたい!初心者がまず必要なものは?

「DTMを始めてみたいけどどうして良いかわからない」、「初心者に必要な機材がよくわからない」、「できるだけ最小限の投資で始めたい」と悩んでいませんか?

この記事ではDTMを始めるために必要なものを重要度別に解説します。

最低限ここで紹介されているものさえ揃えればDTMは始められます!

DTMとは?

DTMとはDesktop Musicの略称でコンピュータを使って楽器を録音したり、音を編集(ミックス・マスタリング)して音楽制作することを指します。

そのため広義ではプロのミュージシャンが自宅でデモテープを作ったり、ラップトップをスタジオに持ち込んでミックス・マスタリングを行うこともDTMに分類されます。

昔はスタジオを借りて大きなミキサーやアナログテープに録音をしてレコーディングを行なっていましたが、コンピューターの登場と進化により“誰でも気軽に”・”安価に”音楽を制作できるようになりました。

あなたのベッドルームがプロクオリティのスタジオになる、と聞くとワクワクしませんか?

そんなDTMを始めるときに初心者が必要なものを重要度別に紹介していきます。

DTM初心者が絶対に必要なもの

まずは”これが無いとDTMが始められないレベル”の必須アイテムを3つ紹介します。

ここにあるものは絶対に必要なので必ず揃えましょう。

PC (Windows or Mac)

当然ですがDTMを始めるためにはパソコンが無ければ何もできません。

デスクトップ・ラップトップでもどちらでも良いので必ず1台用意しましょう。

OSはWindowsでもMacでもどちらでも構いませんし、既に持っているものでも大丈夫です。

DTMは負荷が大きい作業を頻繁に行うため可能であればスペックの高いパソコンを用意できれば理想です。

しかし初心者がいきなりDTM用のパソコンを購入するのもハードルが高いため、最初は自宅のパソコンで試してみて、スペックが足りないと感じたら専用のものを購入するのがおすすめです。

ちなみに当ブログではMacをおすすめしていますので、以下の記事も是非読んでみてください。

Macの画像

DAWソフト

引用:https://www.steinberg.net/ja/cubase/new-features/

パソコンだけではDTMは始められません。

プレゼンテーションの資料を作りたい時にPower Pointを使うのと同じように、音を録音したり編集したりするためにはDAW=Digital Audio Workstationというソフトウェアが必要になります。

無料のDAWソフトもありますがあまり使い勝手が良くなかったりできることが少ない傾向があります。

特に使用者が少ないソフトは使い方を調べてもインターネット上に情報が少なく挫折の原因となってしまいます。

そのため日本国内でダントツで使用者が多い”Cubase”と”Studio One”をおすすめします。

今さら聞けない、“DAWって何?” | 藤本健の “DTMステーション”
引用:https://www.dtmstation.com/archives/51928188.html

この二つのソフトだけで国内シェアの半分以上を占めており、もし使い方でわからないところがあればYoutubeやGoolgeで検索するとチュートリアルがたくさん出てきます。

どちらを選んでも後悔はしませんが仮に一つを選ぶとしたら、古くからDAWとして人気でYAMAHAが輸入代理店をやっているCubaseの方をおすすめします。

Steinberg / Cubase

Cubaseには大きく分けて3つ(細かいものを含めると5つ)のグレードがあります。

プロ仕様のPro、ミドルクラスのArtist、エントリーモデルのElementsがありますが、上位二つは初心者にとってオーバースペックなのでElementsがおすすめです。

Presonus / Studio One

Studio OneもCubaseと同様にグレードがあり、プロ用のProfessionalとアマチュア用のArtistの2種類のパッケージがあります。

こちらもProfessionalは初心者には持て余してしまうため、Artistを選びましょう。

CubaseもStudio Oneもほとんど機能に違いはなく、見た目の好みで決めてしまって大丈夫です。

ヘッドホン

PCとDAWソフトが手に入ったら次はモニターヘッドホンを導入しましょう。

「PC内蔵のスピーカーや普段使っているイヤホンじゃダメなの?」と思うかもしれませんが、DTMではモニターヘッドホンの使用を強くおすすめします。

一般コンシューマー用のイヤホン・ヘッドホンでは音が派手に聴こえるように味付けがされています。

低音が強めになっていたり、空間の広がりが盛られていたりとモニター用途ではないヘッドホンを使用していると、自分のDAWから流れてくる音が正確にモニタリングできなくなってしまいます。

DTMあるあるなのですが、せっかく作った曲をクラブのサウンドシステムやスマホのスピーカーから聴いた時に「全然聴こえ方が違う、、、」なんてことになりかねません。

Sony / MDR-7506

ここでおすすめするモニターヘッドホンはSonyのMDR-7506で、世界中で多くのミュージシャンや映画関係者などに愛用されているモデルです。

長時間使える、音の距離を正確に把握できる、ほぼ諭吉1枚で買える、という点で最初のヘッドホンとしては完璧な機種です。

もっと色々な機種を見てみたい方は以下の記事もおすすめです。

モニターヘッドホンの画像

DTM初心者がなるべく揃えたいもの

PCとDAWソフト、モニターヘッドホンがあればとりあえずはDTMを始めることができます、、、、、がここから紹介する機材もほぼ全ての人が必要になってきます。

これが無ければDTMが成立しない、というものではありませんが予算に余裕があれば一緒に揃えてしまいましょう。

オーディオインターフェース

DTMを始めたい方には「ギターやベース、ボーカルを録音したい」と考えている方が多いと思いますが、オーディオインターフェースが無いと楽器や声をPCに録音できません。

マイクやギターを接続して録音したいと思っても、PC側にケーブルを繋げる端子がありません。

まず物理的にケーブルが刺さらないのです。

オーディオインターフェースはUSBなどでPCと接続することで楽器とPCの仲介役となってくれるため、楽器や歌を録音して音楽を作りたい人にとっては必須アイテムとなります。

細かいスペックを見るとキリがありませんが、オーディオインターフェースは一番有名なものを買っておけば間違いありません。

Steinberg / UR22C 

こちらは先ほど紹介したDAWソフト”Cubase”を提供しているSteinberg社のオーディオインターフェースです。

YoutuberやDJ、ベッドルームプロデューサーなど、本当に多くの人が使っていて、筆者の体感で日本で一番使用者が多いオーディオインターフェースです。

ドライバーの評判も良く(=ソフトウェア由来の不具合がほとんど起こらない)、価格に見合った音質・機能を備えています。

コンボジャックが2つ搭載されているためボーカルとアコギに別々のマイクを使ったり、なんてことも可能です。

オーディオインターフェースについて詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。

モニタースピーカー

モニターヘッドホンと同様モニタースピーカーもなるべく揃えたいアイテムの一つです。

日本の住宅事情を考慮してヘッドホンを優先度高めで紹介しましたが、多少大きな音を出せる環境に住んでいる場合はスピーカーの導入を検討した方がよいでしょう。

ヘッドホンに比べて空間の広がりやパンニング(左右の音の振り分け)が把握しやすく、格段に制作クオリティが上がります。

PCとの接続はオーディオインターフェースを介するため、セットで揃えられると望ましいですね。

YAMAHA / MSP3A

初心者におすすめするモデルはYAMAHAのMSP3A一択です。

安価かつコンパクトなモニタースピーカーの代表格として、この価格帯・サイズのモニタースピーカーにしては全帯域がバランスよく鳴ってくれます。

しかも異常に頑丈に作られおり筆者も最初に購入したMSP3を10年以上サブ機として使用しており、非常に信頼できるモデルです。

※私の周りだけかもしれませんが、スピーカーは重量があるため運搬の過程で箱がボロボロになってしまったり、不良品が届いたりする話を聞くので信頼できるメーカーから購入するのがおすすめです。

ケーブル類

オーディオインターフェースをモニタースピーカーやマイクなど接続する際にはケーブル類が必要になってきます。

ただケーブルは端子別に正しい種類を選ばないと接続することができないので、ここはきちんと確認しておきましょう。

XLRケーブル:CANARE / EC03-B BLACK 3m

こちらはXLRケーブルで音質が劣化しにくいのが特徴です。

主な用途としてはマイクとオーディオインターフェースorミキサーの接続、オーディオインターフェースとモニタースピーカーの接続に使用されます。

※オーディオインターフェースやスピーカーによってはXLR端子がない場合もありますが、ほとんど機種に搭載されているためあまり気にする必要はありません。

XLRケーブルはカナレを購入しておけば間違いないでしょう。

国内シェアもトップクラスかつ価格・耐久性・音質の全てにおいて優秀なので、筆者もずっとカナレのケーブルを愛用しています。

フォンケーブル:CANARE / LC03 BLACK 3m

ギターやベースをやっている人にはもはや説明不要ですが、フォンケーブルもよく使うアイテムの一つです。

用途としてはギター・ベースをオーディオインターフェースに接続する際に使用します。

※端子が付いていればスピーカーやオーディオインターフェースの接続にも使用できます。

ギター・ベースのエフェクターやアンプへの接続にも使用するため既に持っている人も多いと思いますが、新しい機材が増えるタイミングで必要があれば一緒に購入しておきましょう。

MIDIキーボード

MIDIキーボードは作業効率を上げるためには必須のアイテムで、PCとUSBで繋いで音階情報を入力するためのものです。

これは声を大にして言いたいのですが「ピアノ弾けないしMIDIキーボードは必要ないかも、、、?」と思ってはいけません!

最近のDAWソフトは鍵盤を一つ押すだけで勝手にコードに変換してくれたり、作曲をサポートする機能がたくさんありますので、その辺の心配は無用です。

MIDIキーボードが無いとマウスでポチポチ音を打ち込んで、音色の確認のために一度再生して、、、、と気が遠くなるほどの苦行を強いられます。

またMIDキーボードにはドラムの打ち込みにも適したパッドが搭載されているモデルもあるので、音の入力が格段に早くなります。

M-Audio / Keystation Mini 32

「こだわりは無いからとにかくMIDIキーボードを導入したい!」という方にはM-AudioのKeystation Miniがおすすめです。

32鍵盤のMIDIキーボードとしては競合よりも小さいボディサイズでデスクのスペースを節約できます。

ピアノと同等の押し心地、とまではいきませんがその分価格もかなり安いのが良いですね。

MIDIキーボードについて詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。

MIDIキーボード

DTM初心者でも余裕があれば揃えたいもの

ここから紹介するのはお金に余裕があれば揃えたいもので、DTMを覚えていく段階で必要に応じて買い足しましょう。

作業効率を上げるアイテムが多いため、最初の段階でいくつか揃えてしまうのも全然アリです。

ソフトウェアプラグイン

引用:https://www.native-instruments.com/jp/

音楽制作のレベルを上げるために避けては通れないのがこの“ソフトウェアプラグイン”です。

DAWソフトの中にも基本的なソフトウェア(シンセサイザー、イコライザー、コンプレッサー、リバーブ、ディレイ、アンプシミュレーターなど)が入っているため、まずはDAW付属のものを使いこなせるようにしましょう。

しかしそれでも「ビンテージ機材をシミュレートした音が欲しい」、「もっとエグいシンセの音が欲しい」、「ミックス・マスタリングの作業を効率化したい」など、色々要望が出てくるものです。

その時には追加のソフトウェアプラグインの導入を検討しましょう。

iZotope / Ozoneシリーズ

こちらはiZotope社のミックス・マスタリング用のプラグインのOzoneで、簡単に説明すると「各トラックの音を整えて良い感じにマスタートラックでまとめるためのソフトウェア」になります。

機能的にはDAW付属のイコライザーやコンプレッサー、リミッターでも問題ありませんが、このOzoneは音源を読み取ってそこから自動的に最適なミックスバランス・設定を提案してくれます。

正直に言うと初心者がいきなり最適なミックスバランスで音を整えることは不可能なので、難しい設定はとりあえずこのOzoneに丸投げしてそこからミックス・マスタリングを勉強するのがおすすめです。

Native Instruments / KOMPLETEシリーズ

もう一つご紹介するのはNative Instruments社から発売されているKOMPLETEシリーズです。

Ozoneが既存の音を整える目的のプラグインなのに対して、KOMPLETEはたくさんのシンセサイザーやサンプリング音源の楽器が収録されている追加音源のプラグインです。

DAW付属のソフトウェアだけでは足りないと感じたら導入を検討すると良いでしょう。

有名なビンテージ機種をモデリングシンセやエレクトリック・アコースティックピアノ、エレキベースのシミュレート、民族系の楽器など数え切れないほど多くのプラグインがバンドルされていて、それぞれを単体で購入するよりも85%もお得な価格になっています。

マイク

ボーカルや弾き語りを録音したい場合はマイクも必要になります。

ダイナミックマイク・コンテンサーマイクの2種類がありますが、コンデンサーマイクは扱いが難しく下手な扱い方をすると壊れてしまう恐れがあるので、初心者はダイナミックマイクを先に購入しましょう。(DTM以外の用途でも幅広く使えます。)

SHURE / SM58

もはや説明不要の定番モデルですがSHUREのSM58は全員必須で購入しておくべきダイナミックマイクです。

リーズナブルな価格帯かつとにかく頑丈ということでプロの現場で愛用されています。

初めてボーカル用のマイクを購入する方にはSM58を強くおすすめします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

楽しく・気軽にDTMを始められるように最初は最低限必要なものだけを揃えて、後から買い足していくようにしましょう。

機材はハマればいくらでもお金が出ていってしまうのでどこかで見切りをつけて、自分の音楽制作の腕を上げる方向に注力した方が最終的なアウトプットのクオリティは上がります。

あなたの音楽制作ライフのスタートに参考になれば幸いです!

記事のタイトルとURL をコピーする