絶対に失敗しないパワーサプライの選び方【おすすめ5機種】

「エフェクターが増えてきて、手持ちのACアダプターだけでは電源が足りない、、、」

「9V電池を毎回交換するのが面倒臭い」と悩んでいるギタリストやベーシストに向けて、
エフェクターの電源供給方法の定番であるパワーサプライの選び方をお話します。

パワーサプライとはエフェクターやシンセサイザー等に電源供給を行う機材のことを指します。

ACアダプターもパワーサプライの一種ですが、ギターやベースのエフェクターボードに組み込まれているものは複数の端子を持つ機種が採用されることが多いです。 

エフェクターの”アナログ”と”デジタル”の違いを知る

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突然ですが皆さん今所有しているエフェクターがデジタルなのかアナログなのか完璧に把握していますか?

また各エフェクターがどれくらいの量の電流(mA)を必要とし、どれくらいの電圧(V)で駆動させているのかわかりますか?

実はこれらを正確に把握して正しい機材を選ばないと、エフェクターの電源が入らなかったり、ノイズまみれになったり、最悪エフェクターの回路がショートして壊れます。(安いパワーサプライを使ったからショートするということは基本的にありません。正しく使用すれば大丈夫です。)

今使っているエフェクターの対応電圧や必要な電流、デジタルorアナログなどは公式サイトや説明書、エフェクターや裏のシールで確認することができるので試してみてください。 

まず自分が持っているエフェクターの種類を正しく把握することが、パワーサプライ選びの第一歩です!

デジタルエフェクターとは

デジタルエフェクターとはその名の通りデジタル回路で駆動させているもので、
有名な機種だとBossのDD-7やStrymonのTimelineなどがデジタルエフェクターです。
基本的にデジタルエフェクターの方がアナログエフェクターよりも多くの電流を必要とします。

目安として必要な電流が50mAを超えたらデジタルの可能性が高く、リバーブやディレイなどの空間系はデジタルが多い印象ですね。

アナログエフェクターとは

アナログエフェクターとはアナログ回路で動作させているエフェクターで基本的に歪み系はほとんどアナログです。
あと古い機種のエフェクターも基本的にアナログです。
有名なモデルだとBossのOD-1やBigMuffなどでしょうか。。

アナログエフェクターの特徴として消費電力が小さいです。(ちなみにBoss DS-1は9V 10mAで動きます)

パワーサプライの種類:独立型と非独立型

もしあなたがデジタルとアナログの両方を持っているのなら独立型(アイソレーション)のパワーサプライを買いましょう。

実は同じ電源を使ってデジタルとアナログの両方に電源を供給すると「ブーー」いう音のノイズが発生します。これは「ハムノイズ」と呼ばれていてこれは独立型のパワーサプライを使用することで防げます。

また、繋いでいるエフェクターの総電流量がパワーサプライの供給可能な電流量を超えてしまうと、エフェクターの効きが悪くなったり、音が鳴らなかったりします。

パワーサプライには3,000円前後で買える機種から30,000円を超える機種まで色々ありますが

  • 出力端子数(基本的に端子の数=使用するエフェクターの数だと理解して大丈夫です)
  • 独立型(アイソレーション型)or 非独立型(もちろん独立型の方が価格は高いです)
  • 供給可能な電流量(各端子が何mAまで供給可能なのか把握しておく)
  • 12Vや18Vなどの特殊な電圧に対応しているか(一般的な9Vでは駆動しないエフェクターが繋げられる)

これらの要素が価格と関係してきます。

  • アナログとデジタルの両方を使用している or 使用する予定
    →独立型パワーサプライを買いましょう。
  • デジタルもしくはアナログエフェクターしか持ってない or 両方使う予定がない
    →非独立型のパワーサプライでも大丈夫です。

※9V駆動にしか対応していないエフェクターを12Vや18Vで動かすとエフェクター内部の回路がショートして壊れる場合があるので気をつけてください。

おすすめパワーサプライ5機種

それではおすすめのパワーサプライを5つ紹介します。

同じ価格帯で機能に大差が無い製品を10個も紹介しても意味がないので、価格帯が重複しないように選定しました。

BOSS / PSA-100 ACアダプター

こちらはBOSSのACアダプターとその分岐ケーブルになります。
分岐ケーブルを使うことで複数のエフェクターに電源供給が行えます。

とりあえず箱型のパワーサプライを購入する人がいますが、アナログの歪みエフェクター、二個程度で運用するのであればこれで十分です。

独立型ではありませんが小さいボディなので非常に使い勝手が良いです。

私も独立型のパワーサプライを使用していますが、新しいエフェクターを買ってちょこっと音出しをしたい時にこれがあると便利です。

他の非独立型パワーサプライと組み合わせてデジタルとアナログの電源供給を分けてしまうのもありですね。

意外とこれが多くの人にとって最適解である場合が多いです

VITAL AUDIO / POWER CARRIER VA-08 MKII 

こちらのモデルはVital Audioから発売されているPower Carrierというパワーサプライになります。

スペックとしては9V 500mA(最大)ポート x 6と9V/12V/18V の可変電圧端子x 2を搭載している最大8出力の独立型パワーサプライです。
1万円を切る値段で最大8出力かつ独立型のモデルと言えばこれでしょう。

持ってみると非常に軽いボディなので持ち運びもストレスフリーです。

総電流容量は2000mAなので余裕を持ってデジタルエフェクターを駆動させることができます。

MXR  / M237 DC Brick 

こちらも独立型のDC9V出力x 8(各150mA MAX)、DC18V出力x 2を備えたMXRのパワーサプライです。

この製品の良いところはとにかく小さいことです
音というのは好みによって好き嫌いが分かれますが、エフェクターに関しては小さいことは正義です!

10個の出力があるのにこの小ささなのでペダルボードのスペースを節約したい方にオススメです。

STRYMON  / Ojai R30

こちらは現在筆者がサブで愛用している機種で、Strymonから発売されているOjai R30というのパワーサプライになります。

このペダルを選んだ理由は可変電圧に対応しているだけではなく、別売りのエキスパンションパックを買うことで端子数を拡張できるからです。

またStrymon社のエフェクターは値段は張りますが、ハイクオリティなデジタルエフェクターをたくさん生産しており個人的に高い信頼を置いています。

このペダルも非常にコンパクトなボディをしているため省スペースで低ノイズなパワーサプライです。

このモデルよりもさらにボディが小さい「Ojai」というモデルもおすすめです。(可変電圧には対応していません。) 

Ojaiについて単独でじっくりとレビューを書いているので以下の記事もご覧ください!

Ojaiの画像

Voodoo Lab / PEDAL POWER 2 PLUS

一番有名なパワーサプライはこれじゃないでしょうか?海外ミュージシャンのペダルボードでよく見かけます。

業界標準のパワーサプライとして君臨するモデルなので、ペダルボードと合わせてノイズレスなシステムを構築したい場合にオススメです。

筆者もペダルトレインに専用のアタッチメントを使用して、ドリルで穴を開けて取り付けています。

ボードをひっくり返してもビクともしないので、持ち運び用のボードにも最適ですよ!

Pedal Power 2 Plusについては単独でじっくりとレビューを書いているので以下の記事もご覧ください!

Pedal Power2の本体画像

まとめ

独立型だから絶対にノイズが発生しないということはなく、エフェクターとの相性や製品のグレードとも比例する傾向があるので、複数のサイトの口コミを参考になるべくケチらずに買いましょう。

安くて独立型を謳っていてもデジアナ混在によるノイズが発生したという口コミもたまに見るので…

高いパワーサプライを買えば良い音になると考えるよりも、正しい知識と適切な量のお金で汚いノイズから遠ざかっていくイメージです。

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