轟音ファズの代名詞・ビッグマフ。
その初期モデルはトライアングルの愛称で知られていて、著名な使用者にはJimi Hendrix、David Gilmour(Pink Floyd)、Carlos Santanaと錚々たるレジェンドが名を連ねます。
当時の物を手に入れようとすると大変ですが…復刻版が出ています!
早速レビューしていきましょう。
目次
どんな音?
先程挙げた著名な使用者は1960~70年代のロックスターに集中していましたね。
彼らのイメージ通りに「ジリジリと暴れる原始的なファズサウンド」もしくは「ウォームでうっとりするようなサスティーンの得られるサウンド」を作ることができます!
上記の動画を見ていると90年代のロックバンド・The Smashing Pumpkinsのフレーズを弾いていますね。
60年代に生産されたモデルの復刻版ですが、オルタナティブロックにも合うことがわかります。
また、動画では同社のフェイザー・Small Stoneと組み合わせて、The Isley Brothersのサイケデリックなリードギターを弾いています。
意外とモジュレーション系のエフェクターとの相性もいいんです。
かなり歪むエフェクターですが、案外ピックアップの個性が活きてきます。
筆者は普段シングルコイル党なのですが、トライアングルを弾くときはハムバッカーも良いです。
ビッグマフといえば現行品だけでもたくさんの種類があって、迷ってしまいますよね。
筆者は現行・ラムズヘッド・ロシアングリーン・オペアンプの各Nanoシリーズを試奏した末、トライアングルに落ち着きました。
では、決め手はなにか。それは「古いファズらしさ」です。
それは時に鼻詰まりと形容されることがあるかもしれない、60年代のファズサウンドのことです。
実際に弾いてみると、一般的に想像されるような「赤と黒の大きな筐体のビッグマフ」の持つ、ディストーションに近いニュアンスがありながらも、ファズフェイスなどに代表されるような原始的なファズの香りがします。
これが筆者には一周回って新しかったのです。
ドンシャリなら現行品、扱いやすさと中域の濃厚さならラムズヘッド、低音の気持ちよさならロシアングリーン、スマパンやるならオペアンプというのが筆者の感想です。
ちなみに、最後まで競っていたのがラムズヘッドだったりします。
正直、汎用性ではラムズヘッドに軍配が上がりました。
トゥルーバイパス・ナノボディ
初期のビッグマフを復刻したモデルとはいえ、今お使いのエフェクターボードにすぐに組み込めるような現代的な仕様になっています。
真っ先に挙げられるのがトゥルーバイパス仕様。音痩せの心配がありません。
また、ビッグマフといえば大きな筐体をイメージする方も多いかもしれませんが、復刻版はNanoシリーズから出ていますので、ボードのスペースをむやみに占有しません。
もちろん、9V電池のほかにDCアダプターも使えます。
まとめ
初代ビッグマフの持つ荒々しい魅力はそのままに、現代的な仕様で蘇ったトライアングル。
元々は60年代後半に設計されたペダルですが、今も、いや今でこそ現役で使えます。
ぜひ皆さんも、一家に一台ビッグマフ。